三角関数の名前の由来について
実変数の三角関数には以下の3つの定義があります。
(他にもあるらしいですが、よく知りません。)
・三角比による定義 (直角三角形を書いて定義するやつです。)
・単位円による定義 (今回使うやつです。個人的に一番すき。)
・級数による定義 (Taylor展開したやつです。複素関数論などで有用です。)
この記事では単位円による定義を用いて、正弦・正接・正割と余弦・余接・余割の名前の由来と関係性について紹介したいと思います。
図1の赤色の部分がsinを表し、この部分は単位円の弦の一部をなしているのでの正弦と呼びます。
また、青色の部分がtanを表し、この部分は単位円の接線の一部をなしているのでの正接と呼びます。
さらに、緑色の部分はsecを表し、この部分は単位円を2分割する直線の一部をなしているのでの正割と呼びます。
ここに、 をの余角と呼びます。
それゆえ、余角の正弦・正接・正割は以下の名称で呼ばれます。
(よくみると、英語名の方はそれぞれの名称に接頭辞co-が付いてたりします。)
の余弦 : sin() = cos
の余接 : tan() = cot
の余割 : sec() = cosec
これらの余弦・余接・余割を単位円に書き込むと以下のようになります。
(当然ではありますが、図1との対称性が見られます。)